出典:三菱自動車
三菱自動車は、PHEVをはじめ、SUVの根強い人気を誇る国産自動車メーカーである。
今冬も水川あさみが出演するCM「デリカミニ 冬も頼れる」(トライトン)篇など、誰もが一度は目にしたことがあるはずだ。そんな三菱自動車が潰れるとはどういうことか。
三菱自動車が潰れると言われる理由
倒産危険度ランキングにランクイン!
経済系大手ダイヤモンド社によると、自動車関連26社が“危険水域”に入り、そのうち3位に三菱自動車がランクインしている。
三菱自動車は、2000年の三菱リコール隠し事件、2004年にはトラック・バス部門のさらなるリコール隠しが発覚した。2004年のリコール隠しを受け、乗用車部門が再調査されたところ、2000年時点の調査が不十分だったことが判明した。
度重なる報道に、ユーザーの信頼を失い三菱自動車(三菱ふそう含む)の販売台数が激減、従業員退職者の続出に重ねて、当時筆頭株主の資本提携打ち切りがあり、深刻な経営不振に陥った。
また、一連のリコール隠しにより、2件の死亡事故が発生し、少なくとも母子を含む3名が死亡している。
三菱自動車ディーラーが破産手続き
NHKニュースにはショッキングな見出し記事もあった。
三菱自動車のディーラー「東北自動車販売」が経営破綻を起こし破産手続きを開始していた。この時点での負債総額は少なくとも10億4000万円に上る。
ディーラーの東北自動車販売は1954年に設立された老舗で、県内でも10店舗以上を展開、一時期には95億円余りの売り上げがあった。(信用調査会社「帝国データバンク」より)
しかし、三菱自動車の燃費不正問題(2016年)で販売不振に陥り、業績の悪化が続いていた。
破産手続きに至った11月は、年末12月に近く、ボーナス支給なども見込めるため、車やブランド品などの高額品の購入が目立つ時期だ。その時期に破産するとは、以前から売上が芳しくなかったことがうかがえる。
三菱自動車の不祥事
「三菱自動車」に関連して、隠蔽体質、歴史のある大企業体質、などと揶揄されるほどに不祥事が積み重なっている。
2000年道路運送車両法違反(リコール隠し)が発覚
2004年リコール隠し、2004年三菱ふそうトラックタイヤ脱落事故、3度目のリコール隠し発覚
2016年燃費試験の不正問題
2018年筆頭株主日産の代表取締役カルロス・ゴーンが金融商品取引法違反容疑で逮捕…。
こうした不正や不祥事がぽろぽろと出てくる。
三菱自動車は元巨大財閥、三菱グループの企業で、バックに三菱グループが存在し、潰れることはないと考えられているが、実際の筆頭株主は日産になっており、今後の業績は三菱アライアンス・ルノー・日産がメインとなっていくだろうと目されていた。
カルロス・ゴーンが逮捕された今、三菱アライアンスの継続も危ぶまれている。
三菱自動車の口コミは?
二回もリコール隠しを行い消費者を裏切った三菱自動車のクルマには欠陥車のイメージがあります
手放す際のリセールは三菱は弱いので乗り潰す前提で購入すべき
「タイヤが外れる」とか「火を噴いた」などとTVで騒がれた。
TVで欠陥報道が出たときは「あの会社ならそうなるだろう」と納得。
三菱自動車に乗ってる人は恥ずかしいと思わないの?
地元でも三菱ディーラーが潰れて3店のうち2店無くなりました。
隠蔽といえば三菱自動車、三菱自動車といえば隠蔽
昔三菱車に乗ってました。でも当時ディーラーへ修理に出した後に同じ部分が直ぐ不調になり、また修理したディーラーへ持ってったら対応がすごく悪かったので三菱という会社自体が嫌いになりました。
強烈なマイナスイメージは簡単には消し去れません、私にとっては三菱車で欲しいと思える車がないので魅力は感じませんけど
「三菱自動車」については上記のような口コミが散見される。
やはりリコール隠しや試験不正などに言及していることが多く、また三菱ディーラーの態度が悪いなどといった書き込みも見られる。
しかし、三菱自動車はゼロ戦にはじまり、1990年代を一世風靡し、力を入れていたWRC(世界ラリー選手権)の中心、三菱の魂であるランサーエボリューション、近年ではギャランやSUVなど、国産老舗自動車メーカーとしてまだまだファンも多いことも確かである。
WRCに代表されるモータースポーツにおける4WDターボの第一人者たる最高峰の技術力に加え、当時のRVブーム(ステーションワゴン、ミニバン、オフロードなどの車ブーム)でパジェロが人気になったことで、1994年にホンダからシェア率3位を勝ち取ったこともある。
ほかにもカーオブザイヤーの受賞、1996年時点で現代のクルーズコントロールに当たる安全機能(センサーによるオートブレーキ機能)を開発するなど、高い技術と信頼があった。
今後とも、信頼できる国産企業を目指し、三菱自動車の活躍に期待したいものだ。
※以上筆者個人の意見。