南海辰村建設はなぜ潰れないのか理由を調べてみた。

南海辰村建設

出典:南海辰村建設

南海辰村建設(なんかいたつむらけんせつ)とは、大阪市に本社を持つ建設会社だ。南海電気鉄道を中心とした「南海グループ」に属している。

南海辰村建設が施工した滋賀県大津市のマンションに次々と不具合が発覚した2009年の事件を覚えているだろうか。

屋上防水の施工ミスで最上階の全戸に漏水被害が出てしまったり、駐車場も漏水で使えなかったりと、なんと1,350か所もの不具合があったという。

そのマンションを販売した会社「大覚」と、責任の所在を巡って裁判となり、10年以上もの裁判を経てマンションの建てかえ費用など18億円の支払いが南海辰村建設に命じられた。

つまり南海辰村建設の敗訴である。

これほどの不祥事がありながら、南海辰村建設が潰れないのはなぜなのだろうか。

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南海辰村建設はなぜ潰れないのか?

親会社が安定しているので潰れない?

親会社の南海グループの規模が大きく、経営が安定しているから潰れないのかもしれない。

中心とする鉄道事業の他、不動産業やショッピングセンターの運営、レジャー、ビル管理、そして建設業などその内容は多岐にわたっている。

鉄道やレジャー系が多いので、コロナの影響を受け2020年は業績がガクッと落ちているが、2023年はまた盛り返してきている。コロナの時期を経てももちろん耐えられる資産を持っているのだろう。

そして2024年3月期の決算では連結純利益が前期比の58%増とのこと。コロナから通常モードに戻り始め、訪日外国人も増加。鉄道線やリムジンバスの需要が伸びたという。株価の配当金も引き上げられた。

ただ、当の南海辰村建設単独の株価は親会社のほぼ10分の1。18億の賠償金を命じられた2019年あたりではかなりの急降下をみせている。

もしかして親会社に完全に吸収されるのでは?という噂も見られたが、そうなっても南海辰村建設が潰れるわけではない。

事件後は、注意して施工しているから?

南海辰村建設について、「事件後は真摯に施工しているのでは?」という以下のような口コミがあり、妙に納得した。

事件後は、真摯に施工しているのではないかと云う考えも有ります。又、設計監理(設計事務所・確認検査機関)とデベロッパーは注意して監理をしていると考えます

確かに、一回不祥事が起こるとその後は急に世間の目も厳しくなり、少し何かがあっただけで「やっぱりね」という烙印を押されてしまう。

施工体制をいちから見直してやってきたからこそ現在も潰れていないのかもしれない。

南海辰村建設の採用情報ページを見ると、もちろん事件後も新入社員は絶えることなく入っているようだ。ある程度、覚悟を持って入社しているだろう。

すでに、事件は過去になり次世代を築き上げていることも考えられる。

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まとめ

南海辰村建設は、事件発覚後に追加の不祥事があるというわけではなさそうだった。

きっとコツコツと仕事をこなしているのではないだろうか。

ただ、一度下がったイメージが完全になくなるまでは長い時間がかかるだろう。潰れない理由に、親会社の存在はかなり大きいといえる。