住友ファーマは潰れる?考察と口コミ

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住友ファーマは潰れる?

住友ファーマとは住友化学を親会社とした製薬会社であり、大日本製薬と住友製薬が合併下祭には大日本住友製薬とした名前を2022年4月には住友ファーマと変更した。

いろいろな思惑の上で住友ファーマと改名したが、その思惑通りとは今は言えない状況にある。

住友ファーマは現在、「創業以来の危機的状況」に晒されて潰れる危険性に片足を突っ込んだ状態である。

抗精神病薬「ラツーダ」の特許切れが起す崩壊

2023年2月に米国で抗精神病薬「ラツーダ」の特許が切れた事で売上が大きくダウンし、売り上げの97%を失う結果となった。

このショックが現在の住友ファーマの隅々にまで及んでいることが大きな原因である。

住友ファーマの売上高の4割弱を稼ぎ出していたラツーダの特許切れにより、ラツーダに変わるジェネリック薬が製造されることとなった。

このことからまたたく間に安いジェネリック薬を発売するメーカーに侵食された。

特許切れによる打撃を予想していた住友ファーマではあるが。想定以上のスピードで売り上げが落ち込んだのである。

新たな3つの新薬の伸び悩み

この打撃を打破するべく打ち出した3つの新薬であったが、その全てが住友ファーマの想定に遠く及ばない売上であり、売上の大幅な下降修正に追われた。

前立腺がん薬「オルゴビクス」と過活動膀胱薬の「ジェムテサ」・子宮筋腫薬「マイフェンブリー」という3つの新薬を「基幹3製品」とし、ラツーダが特許切れした後の主要な成長製品として位置づけていた。

しかし予想には遠く及ばず、1番売上のあった前立腺がん薬オルゴビクスで売上の進捗率は6割、次いで過活動膀胱薬ジェムテサで5割、子宮筋腫マイフェンブリーに関しては3割弱と苦戦を強いられている。

このことから住友ファーマは成長どころか存続の危機と言われるまでに業績が落ちてしまった。

スイスとイギリスに本社を置く創薬ベンチャー、ロイバント社の子会社であるマイオバント社などを住友ファーマ史上最大の3200億円を投じて買収し、この3つの開発薬を取得したがこれが全くの不振となり、今度はロイバント社の株を売るなどの対応策に負われることとなった。

ただ、この3つの新薬は少しづつではある売上を伸ばしつつあるため、もう少し売上率は伸ばせそうではあるようだ。

資産の減少と経営のスリム化

2022年12月末に2657億円あった現預金は、2023年12月末には364億円にまで減少し、さらに2024年6月には290億円にまで減少している。

赤字に関しても2022年度は745億円、2023年度は3150億円の赤字と、2年連続の赤字2024年度においても赤字からの回復についてのめどはなく、資金繰りのために経営のスリム化が求められており、北米ではすでに1000人のリストラが敢行され、日本国内も明言はしないが怪しい雲行きである。

経営のスリム化は研究開発費にも及び、研究開発の対象領域を絞り半減となる500億円にとどめる。

主力品候補だった統合失調薬「ウロタロント」のアメリカでの開発が滞り、共同開発していた大塚製薬が単独で開発する体制に切り替えたことで、住友ファーマは今後はがんと再生医療の2領域に集中する事となる。

この状況に上場子会社として独立経営を尊重してきた親会社である住友化学ではあるが「中に入って取り組んでいく」とし金融支援の実施や企業再生の外部専門家を活用した合理化支援、複数の経営人材派遣と行なうが、その親会社である住友化学自体も業績悪化が深刻な状況が見られており、水面下では住友化学が複数の製薬企業に住友ファーマの株式売却を打診していると言う話もある。

しかし未だ住友ファーマの打開の一手が見えないことでなかなか株式の動きも悪く成長の兆しも見えていない。

今すぐに潰れる危険性はないにしろ、このままの状況が続く事には潰れる危険をはらんでいると言わざるを得ない。

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住友ファーマの口コミ

2期連続の営業赤字に陥り、業績の回復どころか会社の存続にすら黄色信号が灯っている住友ファーマ

資金繰りが厳しさを増す中、当面は中長期的な成長投資よりも、会社の存続に向けたコストカットに集中せざるをえない住友ファーマ

再生細胞医療は親会社に奪われそう。オンコロジー経験の無いメーカーなので、また失敗する可能性がある。

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まとめ

抗精神病薬「ラツーダ」の特許が切れにより大きく売上を落とし、主幹とした3つの新薬も伸び悩みが見られ、大きく傾くこととなった住友ファーマではあるが、経営のスリム化をはかることで今すぐに潰れるという事は無いようである。

しかし投資家達は危険性を考慮し、手出しするのに二の足を踏んでいる状況であり、今後の住友ファーマの対応を注意深く見ている状態だ。

現在では成長よりもまずは経営基盤の見直しと研究の縮小することで存続させることをまずは主に置くこととしたようである。

とはいえ、抱える薬品のポテンシャルは高い住友ファーマではある。

そのポテンシャルをしっかりと維持し基盤を見直した後にはその実力でしっかりと成長企業に戻って来ることを期待する。